よみがえれ!夢の国アイスランド

もっと速く、もっと大きく、もっと強く…世界的な経済危機が訪れてもなお、私たちは「もっと」を求め、止められないでいる。経済優位社会のひずみを目の当たりにしている今だからこそ、人間のほんとうの幸福について考えてみよう。アイスランド発、真に幸福な国になるためのセルフヘルプマニュアル。 ビョークからのメッセージ付き! 本書より一文 中国には次のような格言がある。「人間、おもしろい時代にこそ生きなくては」というものだ。僕らアイスランド人はたしかに、ある意味おもしろい時代を生きている。金融崩壊はまぎれもない事実だった。失業率は上がり続け、多くの破産が発生しようとしている。けれどもその反面、たくさんの「おもしろい」事実に光が当てられてきたし、金融崩壊からアイスランドの人間はさまざまな教訓を学ぶ事が出来た。 景気後退のおかげで人々は、真に価値あるものを思い出した。アイスランド最高の頭脳と思われていた人々が、己の国をまさに破産させてしまった今、教育の価値とは何なのかを人々は問い始めたのだ。不況以来、プールも劇場も、スキー場のゲレンデもいつも人であふれている。職がないおかげで大学にはたくさんの人が集まるようになった。人々はより多くの時間を子供のそばで、あるいは庭仕事に費やすようになった。おかげでジャガイモの種をはじめ、育てやすい野菜の種が飛ぶように売れ、毛糸や編み物の本がかつてない売れ行きを見せている。 目次 現実を探して テロ警報発令 天国へのテラワット 書評 この本は、2006年にアイスランドで発売され、記録的なセールスを記録した話題の本です。 人類の実験場と言われたアイスランド。島にいる30万人が、何を考え、何を起こすか、じっくりと観察する場所。最近ではクリーンエネルギー大国として知られ、自国のエネルギーの約80%をクリーン&再生可能エネルギーでまかなっている。 20世紀初頭には欧州で最貧国だった国が、1980年頃から急速に経済成長していき「世界でもっとも豊かな国」と評価されるまでの様子が描かれており、猛烈なスピード感にあふれている。 そして、急速な経済成長という名のパーティーが終わった後。。アイスランド人の尊厳と豊かな自然に対する対応についてアイスランド人自らが提唱しています。「自分たちの世代で解決をするんだ」との力強い言葉を添えながら。

67億人の水

1日ペットボトル160 本分もの水を使うのに水問題についてあまり関心のない日本人。約20 年にわたり世界の水問題を取材し続けてきたジャーナリストが気候変動、経済成長、人口増加などが水資源に及ぼす影響と今後ますます不足する水を奪い合う国家間の紛争などについて解説。 本書からの一文 あなたの飲んでいる水道水の浄水方式は何でしょうか。普段はそんなこと考えもしないと思いますが、これはとても大切なことです。なぜなら浄水方式によって水の味やかかるコスト、そして浄水にかかるエネルギーまでもが変わってくるからです。水道事業をとりまく経営環境は大変厳しいものになっています。ですが、浄水場にかかるコストを下げる方法はあります。緩速濾過方式の浄水場へ切り替えるのです。緩速濾過は約200年前イギリスで発明され、公共水道として採用されました。今でもロンドンは100%この浄水方法です。 目次 水源の森は大丈夫か 教育で水を守れ 1億6000万トンの雨水を生かせ 水田や河川でも治水はできる 公営から民間委託へ 世界の水メジャーVS日本企業 ニューウオーターとブルーニュディール Food,Energy,Waterで考える 不足・衛生・貧困問題をローテクで解決 自分の水は自分で守る

奪われる日本の森

今、日本の水源の森が狙われている。ターゲットは日本のおいしい水だという。不当に安い日本の木材、日本の森林の現状、暗躍する山林ブローカーの動き、など狙われる日本の山林資源の現状を解明した良書。 本書の一文 森林買収のもう一つの目的は「水」である。明らかに、木材とは関連のない山林原野の場合、狙いは水資源ではないかと考えるのが自然である。この水狙いではないかという説の信憑性を高めているのは、世界の水受給が逼迫してきたことだ。 目次 狙われる日本の森 日本の水が危ない 森が買われることの何が問題なのか 日本には国家資産を衛るためのルールがない 日本の森と水を衛るのはだれだ 稲作漁撈文明の持続性に学ぶ 欧米文明による日本人の心の破壊 グローバル市場原理主義による破壊が始まった 著者紹介 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 平野 秀樹 1954年生まれ。九州大学卒業。国土庁防災企画官、大阪大学医学部講師、環境省環境影響評価課長、林野庁経営企画課長、農水省中部森林管理局長を歴任。博士(農学)。現在、東京財団研究員。森林総合研究所理事。日本ペンクラブ環境委員会委員 安田 喜憲 1946年生まれ。東北大学大学院理学研究科博士課程退学。理学博士。現在、国際日本文化研究センター教授。スウェーデン王立科学アカデミー会員。2007年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

土の文明史

土が文明の寿命を決定する!文明が衰退する原因は気候変動か、戦争か、疫病か?古代文明から20世紀のアメリカまで、土から歴史を見る事で社会に大変動を引き起こす土の人類の関係を解き明かす。 本書からの一文 人間社会を支える上でどれほどの量の土が必要かは、人口の規模、元々の土壌の生産性、食料生産に用いられる方法や技術による。現代の農業はきわめて多くの人間に食料を供給する能力を持つが、それでもなお一定量の肥沃な泥が一人ひとりの人間を養うために必要である。このあからさまな事実によって、土壌保全はあらゆる文明を永続される上で中心的な課題となっている。 見出し ・文明の寿命を決めるもの ・文明の歴史が取るパターン ・ダーウィンのミミズ ・生態系において土が果たす役割 ・主要な穀物生産地域となる土の条件 ・人種を作り出した気候変動 ・農業社会がもたらした人口の爆発的な増加 ・都市の誕生、階級の発生 ・ローマ社会が土壌侵食を加速させてしまった理由 ・鉄の使用 ・フェニキア文明を滅ぼした過放牧 ・メキシコの土が語ること ・1000年かかったローマ帝国崩壊からの回復 ・ヨーロッパ農業システムの臨界、黒死病 ・中世村落共同体の土地利用と所有の形態 ・並外れて魅力的だったタバコという商品 ・嵐に流される土 ・泥から読み取れる侵食の証拠 ・侵食被害を止めるインセンティブがない ・工業化された農業、商品化された土 ・NASAが撮影した緑の五角形 ・土壌化学の大いなる発展 ・緑の革命とは何だったのか ・バイオテクノロジーの可能性 ・マンガイア島とティコピア島の違い ・限られた農地の奪い合いがハイチを損なった ・キューバの驚くべき農業革命 ・地球はどれだけ人を養えるか ・食糧生産の増加は可能か ・生態系・生命系として土壌を考える 著者について ワシントン大学地球宇宙科学科・地形学研究グループ教授。地形の発達、および地形学的プロセスが生態系と人間社会に与える影響を研究。本書で、2008年度ワシントン州図書賞(一般ノンフィクション部門)を受賞。

雑草の自然史

本書からの一文 田んぼに生きた雑草や小動物たちは、生態的には最も弱者であったが、同時に、身近な自然の多様性を維持するための立役者でもあった。この本で述べる具体性を通して、田んぼや畑の雑草への、さらには日常的な自然への理解と関心をさらに深めていただければと願っている 目次 第1章 田んぼの雑草、キツネノボタンの種分化 雑草と呼ばれる植物たち キツネノボタンとは、どんな草? 日本の雑草の成立 なぜキツネノボタンの染色体を調べるのか? 日本のキツネノボタンの核型は四つある それぞれの核型の特徴 日本列島でのキツネノボタンの地理的分布は、どのようにして完成したのか 第2章 屋久島の固有種、ヒメキツネノボタンの誕生 屋久島の成り立ち 幸屋火砕流 ヒメキツネノボタンとは、どんな植物? ヒメキツネノボタンの染色体 ヒメキツネノボタンの種分化の道筋 第3章 ケキツネノボタンは多型的な複合種、種の起源は複雑だ ケキツネノボタンの外部形態 ケキツネノボタンとキツネノボタンの生態的な分布 ケキツネノボタンの核型の特徴 朝鮮半島のケキツネノボタンの特異な核型 日本産ケキツネノボタンの核型から 第4章 ツユクサは有史以前にヒトとともに日本列島へやって来た ツユクサの染色体数 ツユクサ研究のスタート 染色体数の違うツユクサの地理的分布と生態的分布 ツユクサの外見と染色体数 染色体の核型から分化の道筋をたどる 朝鮮半島や中国大陸のツユクサ 日本固有のツユクサ 日本でいちばん多いツユクサ ツユクサは、稲作とともに日本へやって来た? 栽培型ツユクサ「オオボウシバナ」は、どのようにしてつくられたか? 第5章 マルバツユクサの故郷はアフリカのサバンナ地方 日本でのマルバツユクサの形態 染色体数と核型 マルバツユクサの核型の多様性とその特徴 核型変異と減数分裂、そして種分化との関係は? マルバツユクサの地理的分布圏拡大の戦略 第6章 圃場整備で田んぼの生き物が変わった 日本の田んぼは多様な生き物の宝庫 圃場整備事業 田んぼの多様性の保全と復元 田んぼはイネのほかに子どもも育てた 著者について 933年 愛媛県松山市生まれ。 1962年 愛媛大学教育学部卒業。理学博士。 高校教諭を経て、鳥取大学教育学部助教授、教授、附属教育実践研究指導センター長(併任)などを歴任し、1999年定年退官。 田畑の雑草の種分化についての生態遺伝学的研究のほかに、附属小学校の教師と共同で五感に働きかける理科授業や、生命の神秘を実感する社会人向けの理科講座などを実践。 本書は、ライフワークとして中国や韓国の研究者と共同で取り組んできた、キツネノボタンやツユクサなど雑草の種分化の機構を遺伝学的・生態学的に解明する研究の現時点での成果をまとめたもの。 よく目にする雑草の染色体から、彼らが日本の風土にどのように適応して生きてきたのかを明らかにするとともに、雑草がもたらす豊かな自然を概観する。

ハチはなぜ大量死したのか

2007年、北半球に生息するミツバチの4分の1が消えました。 (more...) [1] [1] http://ryokushodo.com/?p=371#more-371

MERRY (ハードカバー)

2008年8月8日、北京オリンピック開会式のクライマックスでは、MERRY PROJECTが提供した、 1100枚の世界中の子どもたちのMERRYな笑顔がプリントされた傘が、 スタジアムに出現した大きな地球の周りで、一斉に花開きました。そして、北京オリンピックの開催に合わせ、世界に笑顔の花を咲かせよう、というコンセプトのもと始まった六本木ヒルズでのイベント「Merry Garden!」、 岐阜県郡上市に誕生し、発展し続ける「MERRYの森」、 背景に六本木ヒルズや東京タワーがそびえたつ屋上農園「MERRY GARDEN」で、世界23種の稲や野菜がひと夏を通して育っていく様子など、それぞれのイベントがひとつに繋がっていくエピソードを、ビジュアルとテキストで収録しています。表紙には、MERRYの森が大きく育つように願って、岐阜県郡上産の間伐材を使用しました。 地球、環境、そして未来のことを考えたMERRYなECO BOOK。 「笑顔は世界共通のコミュニケーション」を合言葉に、1999年から活動を開始してきたMERRY PROJECTも、来年で10年目を迎えます。 これまで以上に発展した2008年の活動を中心に、未来へと続くメッセージを1冊にまとめました。巻末には、プロジェクトデータや、プロジェクトヒストリーなど、コンテンツがたくさん! 本の画像 [nggallery id=2] 著者について MERRY PROJECT merryproject.com MERRY PROJECTは人々の笑顔とメッセージを通して世界に「MERRY(楽しいこと、幸せなとき、将来の夢など)」の輪を広げていくアートプロジェクトです。「あなたにとってMerryとは何ですか?」というシンプルで正解のない質問を世界中の人々に投げかけ、その笑顔とメッセージを集め続けています。8年間で世界23カ国を回って集めた約2万人の笑顔とメッセージのコレクションを、ポスター展示、映像インスタレーション、ビジュアルブックやフリーペーパーの出版など様々な形でアート活動に展開し、世界各地で笑顔を広げてきました。'05年万博では愛・地球広場のメインコンテンツにフィーチャーされ大好評を博しています。また負の遺産のある街にこそ笑顔が必要と考え、9.11のテロから一年後のニューヨークで笑顔とメッセージを集め、東京・六本木で映像インスタレーションとして発表、両都市の若者同士のライブ・コンベンションを開催したり、阪神淡路大震災後の神戸の街中に笑顔のポスターを貼り巡らせて復興中の街を明るくしたりしました。更に世界各地で撮影と合わせてMERRYな街づくりの為のゴミ拾い等の地域に根ざした活動を多岐にわたり展開しています。

フライブルクのまちづくり

「世界で最もエコな街」「21世紀型グリーンシティー」などとして賞賛されているドイツ・フライブルク市に住む著者が、さまざまな環境保護の取り組みを紹介している良書。なつかしい未来の街の姿が描かれています。 出版社/著者からの内容紹介 徹底した省エネと自然エネルギーの利用で、通常の住宅地に比べ、エネルギー消費を半減、二酸化炭素排出を7割削減。さらに画期的なマイカー抑制策で、自動車所有者が自転車所有者の10分の1という車のないまちを実現。環境先進国ドイツで最も野心的なサステイナブルコミュニティを住民主導で成功に導いた軌跡に迫る。 内容(「BOOK」データベースより) 徹底した省エネと自然エネルギーの利用でエネルギー消費とCO2排出を激減させ、画期的なマイカー抑制策で車のないまちを実現。数々の輝かしい取組みを住民主導で成功に導いた軌跡に迫る。 内容(「MARC」データベースより) 徹底した省エネと自然エネルギーの利用でエネルギー消費とCO2排出を激減させ、画期的なマイカー抑制策で車のないまちを実現させたドイツの住宅地ヴォーバン。数々の輝かしい取組みを住民主導で成功に導いた軌跡に迫る。 著者について 1971年、飛騨高山生まれ。岐阜工業高等専門学校で土木工学を学ぶ。卒業後、ゼネコンの現場監督として首都圏の人工埋立地を担当し、環境破壊の惨状に疑問を感じ、環境首都で有名なドイツ・フライブルク市へ留学。ドイツの環境行政を独学。現在は主夫と兼業で、翻訳・通訳、環境視察のコーディネート、NPO エコロジーオンラインのフライブルク通信員、各種新聞や雑誌に寄稿。著書に『カーシェアリングが地球を救う』(洋泉社、2004)、訳書に『エコロジーだけが経済を救う』(洋泉社、2003)。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 村上 敦 1971年、飛騨高山生まれ。岐阜工業高等専門学校で土木工学を学ぶ。卒業後、ゼネコンの現場監督として首都圏の人工埋立地を担当し、環境破壊の惨状に疑問を感じ、環境首都で有名なドイツ・フライブルク市へ留学。ドイツの環境行政を独学。現在は主夫と兼業で、翻訳・通訳、環境視察のコーディネート、NPO エコロジーオンラインのフライブルク通信員、各種新聞や雑誌に寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 抜粋 最近、日本から多くの方々が持続可能な都市計画やまちづくりの調査という名目でフライブルク市を訪れるようになってきた。以前は日本からフライブルク市への視察といえば、公費を使ってのゴミ問題一本やりだったから、自費で、あるいは苦心して獲得した研究費で、しかも目標が持続可能な社会を探るようになったことは大きな進歩ではないかと思う。なぜならフライブルク市は、なにもゴミ処理でドイツの環境首都になったのではなく、環境保護政策の全般が認められて、つまり新しい言葉を使うならば、「循環型で、持続可能な、将来性ある自治体」として、環境首都や数々の栄誉、名声を手に入れてきたのだから。 さて、そんなフライブルク市を訪れた視察者のお世話をしていると、夕食の席などで必ず現地在住の私に尋ねられることがある。「一口で言うと、どのようにすれば日本の自治体も持続可能になるとお思いですか?」、あるいは「何が持続可能な自治体に必要なポイントだと思いますか?」という難問である。この難問にまともに立ち向かうのであれば、一口で済む答えなど見つかるはずもない。したがって、酒の席だからという理由もあって、斜に構えこう答えるようにしている。「循環型で持続可能な自治体のための必要最低条件は、人口が減らず、増えないことです。つまり人口の年齢分布がほぼ一定でなければなりません。そして同時にその自治体で必要とする、あるいはそこで消費される資源、エネルギー、食料の量と同量が、その自治体で生産されていて、その資源は再生可能であることでしょう」当然そんな自治体が日本やドイツにあるはずがない。あまりにも私たちが生活している現実と今流行の「持続可能な開発」という目標には違いがあり、現代のいわゆるグローバル化している社会では、ある自治体が完結して自給自足を満たすことなど実現できる見通しすらない。したがって私は「持続可能な自治体、あるいは社会」とは何かを知らないことになる。もちろん本書でもそれを解き明かすことはできないし、本質的な意味で、石油文明に生きる我々一個人が持続可能な社会に向かってすぐにでも何かのアクションをとれるとは思わない。賢明な読者には、他の視点でこの本を手にとって欲しいと思う。  「持続可能な開発」という言葉の定義は、あらゆる場面や見方で異なり、いまだに定まった用語として定着していないと私は考えている。なんとなくよさそうだから、とにかく環境保護やまちづくり、気候温暖化対策の場面で使っておこうという域を出ていない言葉ではないか。したがって、本書では幼稚ではあるが、「魅力的」、あるいは「将来性ある」という言葉をキーワードに、まちづくりや社会基盤整備について探ってみる。魅力的なまちや将来性あるまちは、基本的な線では、循環型で持続可能なまちに向かっていると考えるからだ。 また本書は、私の経験や見識からまちづくりを述べる書ではなく、それに私にはたいした見識もない。ただ私の在住しているフライブルク市には、ヴォーバンと呼ばれる住宅地がある。最近、日本からフライブルク市を訪れた方のほとんどは、このヴォーバン住宅地に視察に行かれている。そこで私は、その住宅地で取り入れられている様々な「まちを魅力的にする手法」「将来性あるまちにするための決まりごと」を紹介しようと思う。本書を読まれた方が、こんなまちに住みたいというイメージを持ち、そしてその中の一部の人でも、自身の住むまちをそのイメージに向かって変えていこうと実際に動かれるのであれば、大変光栄である。 <注> 本書中では、往々にしてドイツと日本を対比した。ただし、人口と経済活動の一極集中の著しい日本の大都市と空洞化の激しい地方を、都市計画の場面において一口で日本と呼ぶことはできない。本書では、容積率が優に300%を超えるような、とりわけ小泉政権が「都市再生本部」で対象とした地区などを日本とはみなしていない。理由は、そのようなレベルの取り組みはドイツには存在しないからだ。人口20万人のフライブルク市で行われた都市計画、まちづくりは、日本の地方都市、あるいは都市周辺のベッドタウンとのみ対比可能であることを考慮していただければ幸いである。 フライブルク ドイツ南西部の最端に位置するフライブルク市は、フランスへ車で40分、スイスへ50分という国際的な小都市である。人口は21万人を少し上回る。さらに都市としての国際色を高めているのがフライブルク大学の存在だ。1457年創立という歴史ある大学には、11の学部が数えられ、市の人口の1割に当たる約 22,000人の学生を抱えている。学生総数の16%が外国人であることは、ヨーロッパでも有数の高等教育機関として存在していることを証明している。このまち最大の産業は、大学・研究産業である。 市の中心部には、中世の街並みが残され、ゴシック様式のすばらしい塔を伴った大聖堂が観光客を惹きつける。さらに市の背後にはシュヴァルツヴァルト、黒い森が控えている。黒い森散策の居心地の良い拠点としてのフライブルク市は、観光都市の顔も持ち合わせているのだ。目前に広がるライン川平野には、ブドウ畑が折り重なり、ワインの一大生産地となっている。この地域はドイツで最も日射量が多いため、ドイツワインでは珍しい高品質の赤ワインが産出される。 そんな都市に環境保護の兆しが見え始めたのは、学生運動、社会運動の時代、1968年からである。学生によるAPO(国会外・野党)運動は盛んになり、ベトナム戦争反対、権威との戦い、そして男女の同権や性の自由が叫ばれた。70年代に入るとこの動きは、一般的な反戦・反核運動へと、とりわけフライブルク市では原子力発電所への反対運動が盛んになる。こうして芽生えた原発反対運動は、各種の自然破壊の現状と重なり、環境保護運動へと共鳴してゆく。1972 年には、市街地中心部への車の乗り入れの禁止、自転車交通と路面電車の拡張が政策として取り入れられるようになったのも、まさにこの時代背景によるものと言えるだろう。 現在では、ソーラーエネルギー、公共交通・自転車交通政策、都市計画、緑の保護条例などをキーワードに、自他共に認める環境保護をリードする都市として、フライブルク市の名は世界的に知れ渡っている。 amazon.co.jpより抜粋 [1] [1] http://www.amazon.co.jp/gp/product/4761524197?ie=UTF8&tag=lohasingnet-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4761524197

トイレの話をしよう ~世界65億人が抱える大問題

日本ではハイテク化が進み、アメリカや中国ではバイオ肥料など、排泄物の有効利用が脚光を浴びている。一方、トイレがない、あるいは、あっても汚すぎて道端でしたほうがましという人も、世界には26億人いる。「なぜ、トイレ?」という周囲の冷たい視線をよそに、突撃型の女性ジャーナリストは、トイレを追いかけて西へ東へ大奔走!英『エコノミスト』誌の2008年ベストブックス選定図書。 本書より一文 2007年の春、アイルランドの西海岸にあるゴールウェイという世界的な文化都市が、クリプトスポジウム危機に陥った。クリプトスポジウム菌は人の糞尿を介して伝染する。おかげで5ヶ月もの間「ケルトの虎」の異名をとるほどの豊かな町に住む人びとが、飲み水に不自由することになった。 このクリプトスポジウム危機で私が興味を引かれたのが、150年近く下水処理をしている先進国の都市が、突然、きれいな飲み水を市民に提供できなくなったにもかかわらず、アイルランド以外の諸外国でこの醜聞が問題にされることがなかった、という点だ。 目次 口に出して言えないものを調査する 「おしりだって洗ってほしい」 ロボトイレット革命 この香り、水路(カナル)の5番だぜ 下水道ツアー トイレを見れば、あなたがどんな人間かわかります 26億人と"トイレ大臣" さあ笑顔を見せて、トイレに着きましたよ カースト制と闘う人々 寝室には豚を 中国のバイオガスブーム 個室にプライバシーはある? 世界の公衆トイレ ミルクセーキからケーキへ 下水から生まれた肥料 求む、夫。ただしトイレをもっていること 野外排泄ゼロをめざすインド 貧しい人は、下痢をする余裕もない スラムの片隅で そろそろ糞尿について話し合うときがきた 宇宙、経済、リサイクル 書評 「セックスについて率直に語る事なくして、エイズの問題を話し合うことは出来ないように、衛生の問題も「糞」について率直に語り合うことなしに、話し合いを進めることはできない」。 著者のはっきりした物言いは、面白可笑しくも、問題点をズバリと突き詰める。時間を忘れるほど内容に引き込まれて行く。人は一生の内トイレで3年間過ごすという。トイレに入り排泄をするたびに、この本のことを思い出しそうだ。 しかし、世界の先進都市における下水処理の未整備の状況には驚くばかりだ。 著者について ローズ・ジョージ Rose George ロンドン在住のジャーナリスト。リベリアの避難民について書いた処女作"A Life Removed"が、ルポルタージュ作品のための賞「レトル・ユリシーズ・アワード」の最終候補に残る。『ガーディアン』紙、『インディペンデント』紙、『ニューヨークタイムズ』紙などで記事を執筆。 故サダム・フセイン元大統領の誕生パーティーや、コソボ紛争などを取材した。 本書は、英『エコノミスト』誌の2008年ベストブックス選定図書である。

地球の食卓―世界24か国の家族のごはん

世界24か国の家族のごはん 家族と1週間分の食品のポートレイト、食事風景を中心とした一家のルポルタージュ、1週間分の食品リスト、各家庭のご自慢のレシピ、食の問題を提起する6つのエッセイを収録。家族の暮らしから現代の「食」の世界地図を描く、壮大なプロジェクト。  「食べること」は、私たちの生命を支える最も基本的な行為です。人類の歴史が始まった瞬間から私たちは、日々「食べること」を繰り返してきました。この、地球上最も根源的で最も古い歴史をもつ「食べる」という行為の「現在(いま)」を、ふたつの側面――「ファミリー」と「グローバリズム」――からレポートしたのが本書です。  食べ物は常に一家の中心にあって、家族を結びつけてきました。しかし、いまや母親の手料理はスーパーマーケットの総菜や巷にあふれるファストフードにとって代わられ、それにともなって家庭生活そのものも大きく変わろうとしています。一方、こうした食の流通システムに乗り遅れた国々には、いまだに飢えに苦しむ人々が大勢います。統計によると、現在地球上で何億もの人々が食料不足にあえいでいる一方で、それと同じ数の人々が、太りすぎだったり病的な肥満症にかかっています。この驚くべき「格差」を、どう考えたらよいのでしょうか。  ピーター・メンツェルとフェイス・ダルージオは、かつてパプアの密林の奥地に住む原住民を訪ねた際、日々の食料に事欠き栄養不良を起こしている彼らが、インスタントラーメンを生のままかじっている姿にショックを受け、このプロジェクトをスタートさせたといいます。ひとつの鍋の粥を分け合うスーダンの難民キャンプ、内戦の傷跡を残すサラエボ、雨季のわずかな水に頼るチャド、氷上の狩で生活を支えるグリーンランド、不安定な政権に揺れるキューバ、「腹八分目」で長寿を誇る日本、ファストフードの溢れるアメリカなど…。それぞれの国の「家族のごはん」という身近な話題から世界の今を見据える、貴重な一冊です。 ■ベストセラー「地球家族シリーズ」第3弾  本書は、ペストセラー『地球家族(原題「Material World」)』(TOTO出版刊)シリーズ第3弾となります。いま地球上でもっとも重要なテーマである「食」。一家の1週間分の食料や生活風景などを写した写真によって、家族の食卓が人々をどう結びつけているのか、国ごとの格差が食生活にどのようなかたちで現れているのか、食の流通システムが現代社会にどのような問題を投げ掛けているかなど、私たちの身近な生活から地球全体の食の「現在」を俯瞰した意欲作です。  昨年アメリカで発売された原作『HUNGRY PLANET(ハングリー・プラネット)』は、世界各地で大きな反響を呼び、増刷を重ねるとともに、Gourmand(グルマン)・ワールド・クックブック・アワードの「2006年度クックブック・オブ・ザ・イヤー」の受賞も決定いたしました。本書はこの本の完全翻訳版になります。 本書の内容 24か国、30家族、1週間分、600食。家族と食材のポートレートと暮らしのレポート ブラウンさん一家(オーストラリア先住民系) モリーさん一家(オーストラリア) ナムガイさん一家(ブータン) デュドさん一家(ボスニア・ヘルツェゴビナ) アブバカルさん一家(チャドのスーダン難民キャンプ) ムスタファさん一家(チャド) ドンさん一家(中国・都市部) ツゥイさん一家(中国・農村部) コスタさん一家(キューバ) エイメさん一家(エクアドル) アフマドさん一家(エジプト) ルモワンヌさん一家(フランス) メランダーさん一家(ドイツ) ベイントンさん一家(イギリス) マドセンさん一家(グリーンランド・イヌイット系) メンドーサさん一家(グアテマラ) パトカールさん一家(インド・ベジタリアン) マンツォさん一家(イタリア・シチリア) ウキタさん一家(日本・東京) マツダさん一家(日本・沖縄) アル・ハガンさん一家(クェート) マトモさん一家(マリ) カザレーゼさん一家(メキシコ) パトソーリさん一家(モンゴル) カバーニャさん一家(フィリピン) ソブツィンスキーさん一家(ポーランド) チェリクさん一家(トルコ) キャベンさん一家(アメリカ合衆国) リーバイスさん一家(アメリカ合衆国) フェルナンデスさん一家(アメリカ合衆国) 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) メンツェル,ピーター 科学、環境の分野で国際的に活動している報道写真家。『ライフ』、『ナショナル・ジオグラフィック』、『スミソニアン』、『タイム』、『ステルン』、『GEO』、『ニューヨーク・タイムズ』など多数の雑誌に写真を提供しており、ワールド・プレス・フォト賞、ピクチャー・オブ・ザ・イヤー賞を複数回受賞。「地球家族(マテリアルワールド)」シリーズでは企画、監督、主要カメラマンを務めている ダルージオ,フェイス 「地球家族(マテリアルワールド)」シリーズの主要ライターを務めるジャーナリスト、編集者。1999年、『Man Eating Bugs:The Art and Science of Eating Insects』の監修執筆により、ジェームズ・バード財団ベストブック賞を受賞。テレビニュースの番組プロデューサー時代に、ラジオ・テレビニュース・ディレクターズ協会賞、テキサス・ヘッドライナー財団賞の受賞歴がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) amazon.co.jpより抜粋 [1] [1] http://www.amazon.co.jp/gp/product/4887062699?ie=UTF8&tag=lohasingnet-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4887062699

ホタルの不思議

ホタルの不思議な世界に魅せられて35年。ホタルの研究に半生を捧げた著者の偉業。日本のホタル研究の金字塔。 本書より一文 ゲンジボタルやヘイケボタルを長年同じ場所で観察し続けると、生息状況や環境が年ごとに異なっており、発行行動も少しずつ違う事に気づかされる。こうなると、一体どれが本当の姿であり、一般的な姿なのかわからなくなることがある。ホタルの発行パターンも毎年全く同じではなく、それは生物が本来様々な側面で柔軟性を持って生き続けているからである。 この柔軟性こそが、彼らが生き残る上で有利な戦略だったのだろう。そうした観点から見れば、ホタルもしたたかさを持って生き続けてきた生き物なのである。 目次 光の謎を追って ホタルの不思議 冬のホタル ホタルとは? ホタル篭 日本のホタル 驚異の擬態 著者 大場 信義 1945年鎌倉市生まれ。東京理科大学理学部、東レ株式会社基礎研究所、横須賀市公立中学校教諭を経て1975年より横須賀市博物館学芸員、2006年3月同博物館定年退官。1983年京都大学理学博士。現在(2009年)、大場蛍研究所所長、独立行政法人産業技術総合研究所客員研究員、中国科学院昆明動物研究所客員教授、横須賀市自然・人文博物館研究員、横須賀市長井海の手公園ソレイユの丘ホタル館顧問、全国ホタル研究会名誉会長 書評 この本で、誰かにホタルに関するうんちくを語りたくなる。「1分間で26回か27回発光する」「ホタルが光る理由は外敵に対し「食べるな」という警告の意味がある」「タバコの光にホタルはよってくる」「ホタルは自衛する時は消灯する」「ゲンジボタルの幼虫は生イカを食べる」「ホタルの交尾は雌が雄を誘惑する」など、挙げればきりがない。 また、急速に失われているホタルの生息環境にも懸念を示している。

まだ、肉を食べているのですか

内容(「BOOK」データベースより) 「だれもができる“地球の救済”法」を提案し、ジェレミー・リフキンなど全米を代表する環境問題のオピニオンリーダーたちが、こぞって絶賛した待望の書― ついに日本に登場。牧場主からベジタリアンに転身した“マッド・カウボーイ”が、現代の化学・工場型農業の袋小路を自らの体験から痛烈に分析・批判し、「新しい生命の世界」への展望を語る。そして、狂牛病(BSE)などからアメリカのダイエット事情まで、豊富なデータが物語る牧畜・肉食の現状は、必ずや “あなた”に次の一歩を踏み出させることだろう。 内容(「MARC」データベースより) 牧場主からベジタリアンに転身した「マッド・カウボーイ」が、現代の化学・工場型農業の袋小路を自らの体験から痛烈に分析・批判し、「新しい生命の世界」への展望を語る。 Book Description When former cattle rancher Howard Lyman appeared on The Oprah Winfrey Show in 1996 to share his insider view of the danger of Mad Cow Disease spreading to this country, his revelations about the beef industry prompted a group of Texas cattlemen to file a lawsuit charging Lyman and the talk show host with "food disparagement." That wasn't enough to silence Howard Lyman, and in this stirring account of his journey from meat-loving cowboy to vegetarian environmental activist, he tells the whole truth about the catastrophic consequences of an animal-based diet. Lyman is well aware of what goes into our livestock -- high doses of pesticides, growth hormone, and the ground-up remains of other animals. A fourth-generation Montana farmer, he regularly doused his cattle and soil with chemicals. It was only when he narrowly escaped paralysis from a spinal tumor that Lyman began to question his vocation and the effect it was having on people and on the land he loved. The questions he raised and the answers he found led him, surprisingly, to adopt a vegetarian diet. As a result, he lost 130 pounds and lowered his cholesterol by more than 150 points. He is now one of America's leading spokesmen for vegetarianism. Along the way, Lyman learned even more about the alarming dangers associated with eating meat. Here he blasts through the propaganda of the beef and dairy industries (and the government agencies that often protect them) and exposes an animal-based diet as the primary cause of cancer, heart disease, and obesity in this country. In a powerful and original voice, he warns that our livestock industry has repeated the mistakes that led to Mad Cow Disease in England while it simultaneously visits frightful, lasting damage on our environment. Persuasive, straightforward, and full of the down-home good humor and optimism of a son of the soil, Mad Cowboy is both an inspirational story of personal transformation and a convincing call to action for a plant-based diet -- for the good of the planet and the health of us all. --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) ライマン,ハワード・F. モンタナ州グレート・フォールに生まれる。モンタナ州立大学卒。曾祖父に始まる農場“ライアン・デイリー”の四代目牧場主として活動ののち、腫瘍摘出手術を機に“人類の“食”の真理”に目覚めベジタリアンに変身。ロビイストになり全米有機農産物法(NOPA)成立などに尽力。現在ヴァージニア州に在住し、有機農業推進と菜食の推奨を勧める「国際地球救済会議」会長、「世界ベジタリアン連合」会長として、そのさまざまな施策を展開している マーザー,グレン 28歳からベジタリアンとなった戯曲家。カリフォルニアに在住しシナリオ作家としても活躍中 船瀬 俊介 1950年、福岡県に生まれる。69年、九州大学理学部に入学。70年に同大学を中退して71年上京し早稲田大学第一文学部に入学。同大学在学中は、早大生協の消費者担当の組織部員として活躍。学生常務理事として生協経営にも参加した。約2年半の生協活動ののち、日米学生会議の日本代表として訪米。ラルフ・ネーダー氏のグループや米消費者同盟(CU)等を歴訪。75年、同学部社会学科卒業。日本消費者連盟に出版・編集スタッフとして参加。86年8月の独立後は消費者・環境問題を中心に評論・執筆・講演活動を行ない現在に至る。この間、90年3月と12月にラルフ・ネーダー氏らの招待で渡米。多彩な市民・環境団体と交流を深める。温暖化などの地球環境問題、シックハウスなど健康問題、さらに文明論的視点から鋭い建築批評を展開している。また、市民運動の立場から(株)屋上緑化をスタートさせた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) amazon.co.jpより抜粋 [1] [1] http://www.amazon.co.jp/gp/product/4879191523?ie=UTF8&tag=lohasingnet-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4879191523