ホタルの不思議
ホタルの不思議な世界に魅せられて35年。ホタルの研究に半生を捧げた著者の偉業。日本のホタル研究の金字塔。
本書より一文
ゲンジボタルやヘイケボタルを長年同じ場所で観察し続けると、生息状況や環境が年ごとに異なっており、発行行動も少しずつ違う事に気づかされる。こうなると、一体どれが本当の姿であり、一般的な姿なのかわからなくなることがある。ホタルの発行パターンも毎年全く同じではなく、それは生物が本来様々な側面で柔軟性を持って生き続けているからである。
この柔軟性こそが、彼らが生き残る上で有利な戦略だったのだろう。そうした観点から見れば、ホタルもしたたかさを持って生き続けてきた生き物なのである。
目次
光の謎を追って
ホタルの不思議
冬のホタル
ホタルとは?
ホタル篭
日本のホタル
驚異の擬態
著者
大場 信義
1945年鎌倉市生まれ。東京理科大学理学部、東レ株式会社基礎研究所、横須賀市公立中学校教諭を経て1975年より横須賀市博物館学芸員、2006年3月同博物館定年退官。1983年京都大学理学博士。現在(2009年)、大場蛍研究所所長、独立行政法人産業技術総合研究所客員研究員、中国科学院昆明動物研究所客員教授、横須賀市自然・人文博物館研究員、横須賀市長井海の手公園ソレイユの丘ホタル館顧問、全国ホタル研究会名誉会長
書評
この本で、誰かにホタルに関するうんちくを語りたくなる。「1分間で26回か27回発光する」「ホタルが光る理由は外敵に対し「食べるな」という警告の意味がある」「タバコの光にホタルはよってくる」「ホタルは自衛する時は消灯する」「ゲンジボタルの幼虫は生イカを食べる」「ホタルの交尾は雌が雄を誘惑する」など、挙げればきりがない。
また、急速に失われているホタルの生息環境にも懸念を示している。

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