日本の食卓から魚が消える日

漁業者の乱獲、流通業者の買いたたき、消費者の魚離れという悪循環が、良質の魚が手に入りにくい状況を作り出している。その構造を解き明かし、安心して持続的に魚を食べる方策を考える。

本書より一文

自国の200海里内水域の資源の回復に成功した国の事例としては、アイスランド、ニュージーランド、アメリカ、オーストラリア、ノルウェー、韓国などが挙げられる。
各国は国連海洋法や国連公海漁業協定の交渉をしながら、自国の200海里以内の海洋資源をどのように管理しようかと模索してきた。<略>
資源を守るためにも、やはり漁獲能力の正しい把握と漁船の種類別に漁獲量を割当る必要がある。

目次

日本の食卓から魚が消える日
悪化する海洋資源
消費・流通から漁業に変革を迫る
生産現場に打ち寄せる荒波
海外と協調して獲る魚
日本の技術をもっと生かせ―養殖と加工技術
食の安全・安心を発信せよ
私たち一人ひとりにできること

書評

本書の著者は、元官僚の立場で、水産行政に30年携われた業界のプロフェッショナルです。各国との漁業交渉や保存条約など実務にあたり、また日本の多くの漁港や漁村に関する情報も持っている。
この本は、素人でも理解できる内容で書かれており、今の日本が直面している問題の概要が理解できると思う。
日本では、食卓に魚が並ぶ機会が減少しているが、世界では全くの逆でした。ヘルシーな健康食品ということで消費がとてつもないペースで増えている。
この本を読んで、日本が直面する水産資源問題の本質にあるのは、行政の問題ばかりではなく、消費者の魚に対する無関心な点が大きい、ということが理解できました。日本では魚の値段が肉より高いのはなぜだろう?という問いに答えることができるようになる必要があると思う。



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